フェスティバルエクスプレス2006/12/15 01:28

フェスティバルエクスプレス

1970年6月27日から、カナダを横断した列車の話。ライブツアーのためなんだが、そのメンバーがかなりすごい(ようだ)。グレートフルデッド、ジャニスジョプリン、ザ・バンド、シャナナ、バディガイなどなどなど。

途中、トロント、じゃないな、どっかで、ただで会場に入れろと2千人の群衆が騒いだとかいう話があったり、市長も一緒になって言って来て、殴った(歯に拳っていってた)とか、酒がなくなったから、どっかの駅で買いにいったとかいろいろあったが、まあ、コンサートの場面が多かったかな。列車の中で演奏する場面も面白かった。食堂車がスタジオになってて、みんな、あまり寝ずに、というのも寝ると面白いことから仲間はずれになってしまうかもしれないからだが、演奏してしまってたらしい。マリファナやらLSDやらが日常的に使われていたのもわかる。そういう時代といえばそれまでなんだけど。

なかでも、ジャニスとザ・バンドはよかった。ジャニスはなんというか、ものすごくうまい。体の奥というか底から歌がにじみ出すというか、噴出している感じがある。素晴らしい。わめかないでもうまい。それに、こっちが年取ったからか、アメリカのヒッピーみたいな汚いおばさんみたいな女って感じから、なんかかわいいって、感じに見方が変わった。不思議不思議 ^_^;

ザ・バンドは、weightとI shall be releasedの二曲だった。I shall be releasedは、裏声で歌ってたのねー。ラストワルツではボブディランが歌ってたからか普通に歌ってんだけどねー。でも、うまかったし、すっげーよかった。なんか、身につまされるというか、思わず、一緒に歌ってしまったよ。そう、I shall be releasedだよ。

エターナルサンシャイン2006/12/15 01:44

エターナルサンシャイン

面白かった。記憶を消すことができるという、SF的な設定から。

最後に初めの場面に戻っていく(完全に初めじゃないけど)ってのは、そうなるだろうなぁとは思ったけど、なかなかいい。猟奇的、じゃなくて、あれ、なんだっけ?イルマーレだかもそうだったかな。初めの場面が印象的なので、そうなるだろうなと思いながら、何度か、聞いたことのあるセリフが出て来て、なんとも言えない切ない気分になる。

博士と、受付のおねーちゃんとも、かつて付き合ってたことがわかるが、そのおねーちゃんは、記憶を消してもやっぱり博士が好きだったりするので、結局、そういうもんなんだということなんだろうね。

記憶を消されていく間、ちゃんと意識があって、子どもの頃に逃げたりしていくのが面白い。いろんな場面で彼女が消えていく悲しさ。忘れたくないよ、という気持ちと、忘れたいという気持ちと。ま、先に消したのは彼女の方なんだけどねー。

博士の昔の女がすべての顧客にネタばらしのカセットと手紙を置いていく。男の家に女が来て、それを流したまま会話するのがなんともいえない。なぜ、消さないんだ、と思ったけど、よく考えたら、自分でも何言ったか覚えてないんだよ。お互い無茶苦茶言ってるし、このまま付き合ったら、そうなってしまうかもと思いながら、やっぱり魅かれてしまう、それでもいいや、OKって思えるのが、なんとも言えず切ない。悲しいようなうれしいような。全部、わかっても、それでも初めてしまう恋って。ああ、やっぱり、そうなんだなって。切なくて、愛しくて。なんとも言えない気分。

でもなー、本当にどうしようもないこともあるだろうけどなー、とかもちょっと思うけどね ^_^;

ジムキャリーがなんかよかった。博士の昔の女役も結構好みだったなー。キルスティン・ダンストだって。現実と脳の中がごちゃごちゃになる脚本も面白かった。監督はマルコビッチの穴の人だったんだ。面白かったー

世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド2006/12/15 02:07

まだ途中だけど。290ページ:

「不思議なものですね」「僕はまだ心を持っていますが、それでもときどき自分の心を見失ってしまうことがあるんです。いや、見失わない時の方が少ないかもしれないな。それでもそれがいつか戻ってくるという確信のようなものがあって、その確信が僕という存在をひとつにまとめて支えているんです。だから心を失うというのがどういうことなのかうまく想像できないんです」

「その確信が僕という存在をひとつにまとめて支えているんです」っていうところ。とてもわかる気がした。逆説的ではあるが。

なんだかなぁ、、、